暗室 カラープリント
A.概要
@従来の方法
一般的なカラーペーパー現像はバットか、ドラムを使用すると思います。主な利点と欠点はそれぞれ
◆バット◆
利点
白黒プリントの機材がそのまま使えるので安価。
欠点
1.液温管理が難しい。
2.液の劣化が早い。
3.準備・かたずけに時間がかかる。
4.処理枚数が少ない。
5.処理液が使い捨てであるため1枚当たりの単価が高くつく。
◆ドラム◆
利点
ペーパーをドラムにセットしてしまえば後は明室で作業できる。
欠点
1.装置がやや高価である。
2.ドラム周りの温度が室温であるため、液温が下がる。
3.以下バット1.〜5.と同じ。
再びゴメンナサイ。ドラムプリントはやったことないのでこれも僕の想像です。
A考察
フィルム現像の考察でも書きましたが、液温を指定の温度範囲にピタリと合わせることは無理です。
そしてその必要はマッタクありません。その付近のある温度で安定していれば良いのです。
僕の常用しているコダックの処理液の説明書によれば、液温によって処理時間が変化していて
液温35.0℃のとき、処理時間45秒
液温33.3℃のとき、処理時間1分
液温30.0℃のとき、処理時間1分30秒
液温27.2℃のとき、処理時間2分
となっています。要するに31±4℃の中に入っていればよく、液温の差は処理時間で調整できる
わけです。
これくらいラフならバットでもできそうです。しかしバットの液温調整は通常ホットプレートで行い、
ホットプレートの温度調整はヒーター電源のON−OFFで行われるため、バットのように液量が少ない
と液温がすぐに上下してしまいます。これでは安定したプリントは難しいでしょう。
更にバットはその大きさが処理するペーパーより大きくなくてはならないので、
液量に比べて空気と接する面積が大きいため液の劣化=酸化が早く、液は使い捨てになります。
環境問題からも、液の使い捨ては避けたいとこです。
B新しい方法
そこで深タンクによるプリントを紹介します。おおまかな仕組みを左図に記しましたが、
基本的にはフィルム現像と同じです。他に同じような方法でプリントしている人がいると思います。
僕の方法では今のところ完全明室は無理なので、暗室を必要とします。
◆作業性◆
処理液は液槽に入れっぱなしで、ヒーター電源も付けっぱなしです。そのため、プリントしたい時に
すぐプリントができます。これが深タンクの最大の利点でしょう。また、作業終了後、液槽
の水洗、かたずけの手間が不用です。不精者にはモッテコイです。
◆液の劣化=酸化について◆
ペーパーを筒状にしてしまうため、液量に比べて空気と接する面積が小さく、また
使用しない時は落としフタをするので、液の劣化は極めて少ないです。
そのため液は繰り返し使用可能で、液が減ると補充液を補充する程度です。
使用頻度によりますが、2年くらいたったら総入れ替えしたほうが安全かもしれません。
左の写真は実際の装置の落しフタの実態です。
左の写真は自作したフィルム現像液層の落しフタです。ペーパー現像も外径が大きいだけで
構造は同じです。
◆地球にやさしい=廃液が出ない◆
上記の理由から廃液が出ないため、地球にとてもやさしい現像方法だといえます。
◆温度調整方法◆
フィルム現像同様、発色現像液と漂白定着液を入れた2つのタンクを水槽の中に入れ、
水槽中の水をヒーターと温度コントローラーで温度調整する仕組みになっています。
プリント用の水槽は水量が多いので、水温を均一にするために、ポンプで水を攪拌させてます。
ここでも熱帯魚飼育用のものを使用しました。
深タンクは液量が多いのでヒーターのON−OFFによる温度変化はほとんどないはずです。
◆攪拌方法◆
フィルム現像装置のようにフック付きのキャップは作らず、暗室のままにして攪拌(ペーパーホルダー
を上下に動かす)します。ペーパー処理は処理時間が各液1〜2分と比較的短いので、
暗室のままでもそれほど苦にならないはずです...
というのは建て前で、実際は始めに数回攪拌したらあとはフタをして明室にしてしまいます。
それでも仕上がりにほとんど影響ないようです。
B.必要なもの
マコト写真館表紙