暗室 カラー現像
A.概要
@従来の方法
一般的なフィルム現像は現像タンクを使用します。主な利点と欠点は
利点
完全明室で作業ができる。
欠点
液温管理が困難。
A考察
カラー現像の本を読むとだいたい「カラーは温度調整を厳密に行わなければならない」
と書いてあります。そうしないとカラーバランスが崩れるんだそうです。
でもカラーネガはプリントでカラーバランスを調整するものなのだから、
それほど気にすることはないのではないかと思います。
必要なことは、それが安定しているということです。カラーバランスが崩れていようが、いまいが、
それが同じように崩れているのであればプリント作業で簡単に調整できます。
例えば、NNCの現像液の説明書によると、発色現像の標準処理温度が30±0.3℃
となっています。ハッキリいって温度を30±0.3℃に調整するのは無理です。
温度が30±0.3℃の中に入っている必要はなく、例えば28℃や32℃だったとしても、
それが現像作業中一貫してそれと同じ温度であれば良いのです。
それなら現像タンクでも問題ない気がします。攪拌時と放置時のタンク周りの温度が同じ
であるのなら問題ないのですが、攪拌時は室温になってしまいます。水温→室温→水温→室温・・・を繰り返し、
それにあわせてタンク内の処理液の温度も変化するはずです。
このときの温度プロファイルを一定にできるのなら、それでも問題ないのですが、
攪拌も人間が行うのだから、まず無理でしょう。白黒でそれほど
問題にならないのは、処理液温度が20℃とほとんど室温と変わらないからだと思います。
ゴメンナサイ。現像タンクによる現像はほとんどやったことがないので、
これはあくまで僕の想像です。フィルム現像は失敗ができないので
明らかに不安のある現像タンクを使う勇気がなかったのです。
B新しい方法
そこで深タンクによるフィルム現像を紹介します。おおまかな仕組みを左図に記しました。
たぶん他にも同じような方法で現像している人もいると思います。
僕の方法では今のところ完全明室は無理なので、暗室を必要とします。
いずれ完全明室対応に改良するつもりです。
◆作業性◆
処理液は液槽に入れっぱなしで、ヒーター電源も付けっぱなしです。そのため、現像したい時に
すぐできます。これが深タンクの最大の利点でしょう。また、作業終了後、液槽
の水洗、かたずけの手間が不用です。不精者にはモッテコイです。
◆液の劣化=酸化について◆
使用しない時は落としフタをするので、液の劣化は極めて少ないです。
そのため液は繰り返し使用可能です。
◆地球にやさしい=廃液が出ない◆
上記の理由から廃液が出ないため、地球にとてもやさしい現像方法だといえます。
◆液温調整方法◆
発色現像液と漂白液と定着液を入れた3つのタンクを水槽の中に入れ、水槽中の水をヒーターと
温度コントローラーで温度調整する仕組みになっています。
攪拌時もタンクは温水に漬かっているので、処理液槽周りの温度は作業中一貫して
処理温度に調整されます。また温度ムラのないよう、ポンプで水槽内の温水を攪拌させています。
水槽、ヒーター、温度コントローラーは写真用も販売されているようですがモノスゴク高いです。
そこでお勧めが熱帯魚飼育用のものです。カラー現像の処理温度は後から説明するプリントも含め、
30℃付近です。じつは熱帯魚の飼育温度もちょうどその付近なので、熱帯魚用のものがそのまま写真用に
使えます。汎用品なので価格が安く、水槽、ヒーター、温度コントローラー、ポンプ全部で1万円ぐらいでそろうでしょう。
◆攪拌方法◆
現像タンクでは遮光された注入口から処理液を出し入れするので、完全明室で作業ができました。
深タンクでは口の開いた液槽にフィルムを巻きつけたリールを出し入れするため、
どうしても暗室が必要になります。
そこで液槽にフタをし、薬液処理中は明室にできるようにしました。ただ単純にフタをしたのでは
フィルムを攪拌できません。このフタ(キャップ)は内側上部にフックが付いており、リールと
連結させた心棒をこのフックにかければ、キャップを上下動させることにより攪拌が可能になって
います。キャップ上部は上下動が可能なように柔軟な材質で作りました。
B.必要なもの
マコト写真館表紙